令和4年の募集要項はこちらになります。
市立稲毛が完全な中高一貫校になり、名前も少し変わるようです。下のURLが千葉市教育委員会から発表されたものです。
https://www.city.chiba.jp/kyoiku/gakkokyoiku/kyoikukaikaku/documents/r3tyuutokyoikukihon.pdf
長いのでまとめると
市立稲毛に入りたいと考えている生徒(ご家庭)にとっては、高校からの入学者がなくなり中学受験のみになったという点と、中学受験の定員が増えるという点が重要でしょう。それ以外は順当に時流に合わせたという印象です。英語教育重視もこれまで通りです。
これまでは1日で適性検査Ⅰ・適性検査Ⅱ・面接を行なっていたが、令和4年入試から一次検査で適性検査Ⅰ・適性検査Ⅱを行い、二次検査で適性検査Ⅲと面接を行う形になりました。面接はコロナ次第でなくなる可能性もあるでしょう。
↑こちらが令和4年(改革後)の検査内容。令和4年の募集要項より。
↑こちらが令和3年(前回・改革前)の検査内容。令和3年の募集要項より。
令和3年(改革前)と令和4年(改革後)の募集要項を比べると分かる通り、適性検査Ⅰ・適性検査Ⅱ・面接の内容については、全く変わっていません。変化があるのは新しく追加された適性検査Ⅲです。適性検査Ⅲには①と②の2つの内容があります。
適性検査Ⅲの①は要するに英語の問題、あるいは英語に関係する問題が出題されるということです。ただしこれは小学校の内容と言明されているので、本格的な英語力は必要とされず、千葉大附属中の英語の問題に近い形になるのではないでしょうか。下の写真は当サイトで作成した令和3年の千葉大教育学部附属中の入試問題です。参考にしてください。帰国子女で英語に慣れていても、分析力や日本語での記述力がなければ、特段有利ということにはなりません。
適性検査Ⅲの②に関しては、適性検査Ⅰの内容と重複しています。これまでも適性検査Ⅰにかなり長い記述問題(20行400字程度が含まれる)が課されてきました。僕はこの長い記述問題が適性検査Ⅰから適性検査Ⅲに移動するのではないかと予想しています。
これに伴って適性検査Ⅰに長い記述がなくなり、早く採点できるようになります。一次検査は大学受験のセンター試験(共通テスト)のような位置付けで、採点しやすい形式になるのではないでしょうか。
もちろん、これまで通り適性検査Ⅰにも長い記述があり、さらに適性検査Ⅲにも記述を課す可能性もあります。その場合は、適性検査Ⅰは資料や文章の読み取り、適性検査Ⅲは自分の意見を書くという住み分けになるでしょう。
受験対策については下の【受験勉強の方針】をご覧ください。
稲毛中には合格した生徒が受験時の点数を開示してもらえる制度があります。3年前に合格した僕の生徒が自分の成績を確認した所、200点満点中85点だったそうで、周りの生徒と比べてもギリギリの成績だったようだと教えてくれました。3年前と比べれば入試自体は難化していますが、今年は募集人数が多くなっているので、1次検査の合格点はそれほど変わらないものと思います。当然合格点はその年の問題の難易度によりますが、過去問に取り組むときには50%を目指せばよいと思います。記述が多いので、家庭教師や塾などに依頼して、甘い採点にならないように気を付ける必要があります。ポイントがずれているのに、丸にしてしまい、「受かりそう!」などと楽観してしまう生徒がいますが、それほど甘くありません。過去問を何周も解いて安心するのではなく、1年ずつ丁寧に採点・分析し、理解を深める必要があります。
ICT(情報通信技術)への対応に関しては、私立中で流行っているものをそのまま取り入れる感じになるでしょう。タブレットで資料を配ったり、宿題を提出したりということになると思います。これは既に稲毛中でも行われています。勉強の内容が大幅に変わることはありませんが、勉強のためと言いながらタブレットで余計なことをしないよう、両親が管理に腐心することになります。
部活は大きな影響を受けるようです。近隣施設に出向いて部活をするのは、大きな負担になるので、特定の部活を頑張りたい生徒は確認が必要です。
上の【入試について】に書いた通り、入試の方式が変わっても、基本的な内容は変わらないと思ってよいです。ただし、ここ数年で算数が難化していることには注意が必要です。令和4年入試から定員が倍になるので、合格難易度が下がる可能性もありますが、市立稲毛の人気はとても高く、それほど期待しない方がいいでしょう。
以前は学校の勉強をしっかりして、資質として読解力・記述力・思考力があれば、合格できました。つまりそれなりに優秀な子が、しっかり読書していれば、特別な受験勉強は必要ないという印象でした。
志望者が増えて難しくせざるを得なくなったため、あるいは独自問題のネタが尽きてきたためでしょうか、今では理系の問題(適性検査Ⅱ)が一般的な私立中学で出題されるようなものに近くなってきました。最終的に合格するのは、中学受験用の塾で、一般的な私立の受験問題も解ける生徒が多くなってきました。文系の問題(適性検査Ⅰ)も直接知識を問われることは少ないにしても、中学受験的な知識があると有利です。
京葉や市進(地元密着のわりとのんびりした塾)であれば、その学年のトップレベルを維持し、早い段階から稲毛の受験問題を意識した勉強が必要になります。自分でも理数の勉強を進めないと合格が難しいと思います。添付写真は最新版(2022年度入試版)のSAPIXの偏差値表ですが、稲毛は男女とも48になっています。これは京葉や市進では偏差値60程度かそれ以上に相当します。
市進の合格実績は高く感じますが、私立入試を諦めた他塾からの転入生、稲毛入試用の講座を受けにきた生徒も含んでいると思われるので注意が必要です。基本的には市川・東邦大東邦・秀英あたりの私立向けの勉強をできるだけ頑張った上で稲毛も受ける、あるいは6年の段階で私立を諦めて稲毛に絞るという流れが一番合格しやすいと考えています。小学校中学年の段階から稲毛中一本に絞るのは危険だと思います。
ただし稲毛は入試問題が特殊なので、一般的な私立中学受験向けの勉強だけで臨むのは極めて不利です。過去問をしっかり採点し、解説してもらう必要があります。SAPIX・四谷大塚・早稲アカのみでは難しいです。稲毛入試用の対策講座を行っている塾は有効です。それでもご両親が一緒に解いてしっかりフォローするか、家庭教師が必要になります。
稲毛は受験者倍率がとても高いですが、半分以上の生徒は記念受験です。つまりしっかりした中学受験勉強をしてこなかったにも関わらず、「受かったらラッキー」といった感覚で受験する生徒がとても多いということです。公立中なので費用がかからないということもあり、「友達が受けるから受ける」「経験として受ける」生徒が多いようなのですが、こうした態度は僕はおすすめしません。稲毛を狙うのであれば5年生から受験勉強が必要です。数ヶ月の付け焼き刃の勉強ではまず合格できませんし、そうしたいい加減な態度を親が示すことで、子供に悪影響があります。勉強は理解を第一にした地道な努力が必須ですし、ラッキーで受かることはありません。逆に言えば、何年もかけて頑張って勉強してきた生徒は、倍率が高いからといって恐れる必要はありません。受験本番は周りの生徒が優秀そうに見えると思いますが、ほとんどは30%も得点できない生徒です。
長い記述を書くことが苦手な生徒は向いていません。読書が嫌いな生徒も向かないでしょう。400字程度の文章が20分程度で書けない生徒は厳しくなります。数理的な問題でも決まりきった問題ではなく、(少なくとも表面上は)見慣れない問題文を読み取って考える必要があります。向き不向きは過去問を解いてみることで分かります。最初から諦める必要はありませんが、特殊な問題を課す学校なので、向いていない生徒は別の学校を目指した方がよいです。
英語については特別な対策は必要ない、というより短期的に有効な対策はあまりありません。英語力というよりは分析力・思考力・記述力が問われる問題になります。似たような英語問題を課す千葉大附属の問題などで慣れておく以外ありません。対策をするのであれば、英単語の語源に関する本を読めば、そっくりそのまま出題される可能性がありますし、中学以降の英語の勉強にも役立ちます。
稲毛の入試は特殊なので、個別指導や家庭教師、あるいは塾の稲毛対策講座で対策するとかなり有利になります。記述問題が多いので、それを厳しく採点し、どう解くのか時間を割いて説明してあげることが大切ですが、ご家庭ではなかなか難しいのではないかと思います。
稲毛入試に関しての家庭教師の依頼はinfo@baytown-tutor.comまでお気軽にどうぞ。入試直前は間に合わない、あるいは僕の予定が空いていないということが多いので、お早めにお願いします。
90分の無料体験授業をしています。まずは体験授業を申し込んで頂き、少し一緒に勉強すれば、今後どのように勉強していけばよいのか、アドバイスを差し上げることができます。体験授業を受けたからといって、その後継続的に授業を受ける必要はありません。
ご質問やお悩みだけでも、無料で可能な限りアドバイスをしますのでまずはご連絡ください。
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頑張りたいです。進学塾にもいく予定なので、頑張りたいです。志望校が稲毛中なのでたくさん頑張ります。
受験生の方でしょうか。頑張ってくださいね。アドバイスだけであれば無料ですので、ここに書き込んでください。