東邦大東邦の推薦、合格しました

東邦大東邦の推薦入試が終わりました。僕の生徒も1人合格者が出ました。

東邦大推薦に関しては、『推薦』であるのに、普通に前期で受験するよりも難しい印象です。『早く受験を終わらせたい』あるいは『家から東邦大東邦が近い』などの理由で、市川以上に合格する力を持っている生徒が受験してきます。

推薦であればもしかしたら楽に受かるかも、という甘い気持ちでいる生徒が今でも多く受験します。そのせいで倍率が跳ね上がっていますが、やる事をしっかりやっている生徒であれば恐れることはないと思います。

今年の問題を見た所、国語は比較的簡単だと感じました。漢字・知識がほぼないので、読書をしていない生徒でも選択肢の間違い探しのような作業が得意であれば勝負できる内容です。国語の問題のレベルが渋幕・市川・秀英と比べて頭抜けて低く、理数系重視の学校とはいえ東邦大東邦の今後が心配です。

算数は難し目だったでしょうか。やはり東邦大東邦前期に余裕を持って合格する生徒でないと、高得点は難しい印象です。

今回合格した僕の生徒は、兄が東邦大東邦に通っており、家も近い事からほぼ東邦一本の受験でした。算数は好きで進んで勉強するのですが、国語と社会が大嫌いだということで、それを一緒に勉強しました。

国語と社会は机に向かって勉強しているようでも、テキストを眺めているだけで何もしていないという状況だったので、国語は過去問を、社会はテキストを音読してもらってから問題を解きました。今回の推薦入試では選択肢が選びやすかったこともあり、国語で算数よりも高得点を取れたようで無事合格しました。

音読の作業が入るだけで、勉強に軸ができます。最近は音読の価値を過小評価する風潮にありますが、国語社会が苦手な生徒にはオススメします。

算数や理科もスポットで指導しましたが、推薦だからといって特別な偏った勉強で楽をしようとするのではなく、塾のカリキュラムを真っ当に・穴がないように理解することが肝心だと繰り返し伝えました。

今の5年生でも東邦大の推薦を目指している生徒は多いと思います。確かに東邦大東邦の推薦入試は、記述がなく・合格者も少ない事から、運要素は確かに高いかもしれません。しかし基本が出来ていない生徒が合格することは絶対にあり得ないので、射倖心に捉われずきめ細やかで真っ当な勉強を進めてもらいたいです。

受験間際の指導・来年の生徒募集

今年も受験が迫ってきました。このサイトの更新は滞っていますが、日々指導に駆け回っています。

例年通り、渋幕・市川・東邦大東邦・昭和秀英・稲毛国際の指導が中心となっています。これらの学校には毎年合格者を出しているので、今年も志望校合格の助けとなるように日々指導しています。

千葉の中学受験に加え、渋幕を目指す都内の生徒をオンラインで教えたり、ベイタウンに住む大学受験の生徒を指導しています。

忙しすぎて夏以降は新規の生徒をお断りしていましたが、塾の年度切り替えとなる2月からの生徒を募集いたします。4月以降のお申し込みはなかなかお受け出来ないので、SAPIXなどの塾のクラス上げから受験まで並走する家庭教師をお探しの方は、2月までにひとまずご連絡ください。授業枠を確保した上で、体験授業後に継続するかを決めて頂いて結構です。

 

今年(2024年1~2月)の合格実績

昨年の合格状況を記事にする間もなく、今年の入試が終わってしまいました。詳細に書くといつまでも完成しない可能性があるので、ひとまず今年の合格状況をざっと記録しておきます。今年は優秀な生徒が多い年でした。

  • A君 開成・渋幕・市川に合格
  • B君 麻布・東邦大東邦(前期)・秀英(午後)に合格
  • C君 栄東・芝に合格
  • Dさん 市川・秀英(1回)・稲毛国際に合格
  • E君 早稲田中(2回)に合格
  • F君 武蔵中に合格
  • G君 名大中野・稲毛国際・専修大松戸・茗溪に合格

A君・B君・E君・F君は都内(オンライン)の生徒です。F君・G君は直前からの指導あるいは途中までの指導になりました。

ベイタウンと千葉市周辺では、私立の渋幕・市川・東邦大・秀英に満遍なく合格が貰えたのは良かったと思っています。また人気の高い稲毛国際にも2人合格を貰えました。こちらはいずれも私立を目指してバリバリやっていた子が稲毛国際にも合格を貰えたという形で、公立とはいえ一筋縄ではいかないという印象が強まっています。

長く教えていたA君の指導が開成合格という良い形で一区切り付いたことにホッとしていますが、最後はやることがなくなって、「早く受験日が来て欲しい」と言っていたことが印象的でした。

B君の麻布合格は今年一番のサプライズでした。指導を中断していて、偏差値も平均程度に落ち込んでいたのですが、夏の指導再開から本人の爆発的な集中力で合格を勝ち取りました。

Dさんは塾で苦手な算数の難しい内容を詰め込まれて自信をなくしていたので、不必要な勉強をセーブし、基礎的な内容に制限して成功した例でした。

今年は難関校合格も出ましたが、生徒の資質・努力・環境による所が大きく、毎年こうはいかないのが現実です。ただ最難関校でなくとも、それぞれの生徒が涙ぐましい努力をして、それぞれの結果を受け止めて新しいステージに進んでいく姿は、僕にとって毎年のことではありますが、嬉しく清々しく寂しいものです。海浜幕張ではSAPIXの先生方も総入れ替えといった中、来年どうなるのか不安もありますが、引き続き家庭教師として力の及ぶ範囲で頑張っていきます。

今年2月からの授業枠はあと1つとなっています。夏以降の依頼は毎年ほとんどお断りしている状況です。直前期でできることは限られますので、志望校まで偏差値が離れている方は早めにご相談ください。

東邦大東邦 推薦入試 算数 解答 2023年12月(2024年度)

*取り急ぎ解いたものになります。間違いあればご指摘ください。

*推薦にしてはやや難し目で算数が得意な子が有利になった年かと思われます。

*難易度を[易][普通][やや難][難]の順で付けました。やや難まで解ければよいです。

1⃞

(1) 10[易]

(2) 53[易]

(3) 1/6(6分の1)[易]

2⃞

(1) 木曜日[普]

(2) 500[やや難]

(3) 32[普]

(4) 5分後[普]

3⃞

(1) 74/35(2と35分の4)[易]

(2) 2[普]

4⃞

(1) 5:2[普]

(2) 25㎠[やや難]

(3) 16:19[やや難]

5⃞

(1) 1710円[易]

(2) 57/50(1と50分の7)(1.14)倍[普]

(3) 14%[難]

6⃞

(1) 2.4cm[易]

(2) 30.144㎤[やや難]

(3) 52.752㎤[難]

 

 

 

2023年入試の結果① A君

2023年の受験が終わって半年経ちました。

指導が詰まってサイトの更新もままならない日が続いており、指導・合格記録を書くのが難しいのですが、そろそろ進めていきます。

受験直前の短期指導も含め、今年は千葉で受験をした生徒が6人いました(その他都内の生徒がいます)。

A君は今年唯一の都内在住の生徒で、開成・渋幕に合格しました。この生徒は元々優秀でSAPIXで上位をキープする生徒だったので、順当な合格でした。

4年の途中から指導し、SAPIXの授業の算数の分からない所(応用問題・入試問題に挑戦・頭脳トレーニングなど)のみを一緒に解きました。SAPIX偏差値60~72くらいの場合は、基本的な問題は塾での授業と自分の勉強でこなせます。難しい問題も時間を掛ければ自分でできるはずですが、分からない問題が出てきた時に、複雑な解説を読み解いたり、動画を見たり、残しておいて質問教室に行ったりというのはどうにも効率が悪いです。A君はSAPIXの教材を隅々まで解いて、消化できていないものは繰り返し解く子だったので、いつも勉強時間が不足していました。そうした状況の中、難しい問題は最初から手をつけないでおいて、僕が指導に行った時間に一緒に解き、出来なければその場で解説してその場で完結させるという形に落ち着きました。

余裕のある時期には算数オリンピックの問題を解きました。算数オリンピックの予選を突破し、ファイナルでも優秀な成績を収めました。下の画像は今年の生徒のものですが、予選を突破すると以下のような重厚感のあるファイルと少し安っぽい認定証が貰えます。アルファでもトップクラスの子には、忙しい時間の中でも算数オリンピックにチャレンジすることをおすすめしています。

理科と社会は苦手なものが出てきた時のみ、範囲を絞って一緒に勉強しました。国語に関しては、指導時間が限られていたこともあり、読書のアドバイスが中心になりました。もともと読書習慣がなく、塾のテキストを読むだけだったので、それでは入試に出題される格式の高い文には対応できないと伝え、おすすめの中から選んで読んでもらうようにしました。

基本的には塾と家庭での勉強で完結している生徒に、さらに何を与えられるかという指導になりましたが、生徒と週2時間の勉強を続ける中で

  • 難しい問題をその場で解説することで効率化
  • 算数オリンピックなど塾を超える内容を指導
  • 読書のアドバイス
  • 苦手な範囲を見つけて集中的に解決

というスタイルが確立されました。

1月に順当に市川・渋幕が合格していたことで、2月は安心して開成に臨むことができました。

渋幕のレベルがどんどん上がっているので、渋幕さえ合格していれば、開成受験でたまたま調子が悪く不合格でも、受験全体として満足してよいと思います。ただしA君の場合は鉄緑会に通うことを決めていたので、開成に合格できたことは、通塾時間の短縮という観点から大きな意味がありました。

東邦大東邦推薦の算数2023年度入試の解答

東邦大東邦の推薦入試がありました。僕の生徒では1人の合格者が出ました。例年通り倍率が高く、なかなか厳しい入試でした。国語の難易度が高く(答えのはっきりしない・本質的でない問題も多く)、国語に振り回された入試になったように思いました。

理科と算数については、全部解くくらいの気持ちが必要になりますね。特に算数は問題の意図が分からないということも少ないので、圧倒的な実力があれば運に左右されにくいです。

既に解答をアップしているサイトもあるかもしれませんが、以下に解答を載せておきます。難易度を易<普通<やや難<難で示しておきます。[易]と[普通]を解ければよいと思って下さい。

1⃞(1)5分の2、(2)4分の3、(3)4.1

2⃞(1)42.6km、(2)18g、(3)180円、(4)0.5点国語が高い

3⃞(1)1520m、(2)80m/分、(3)12分40秒

4⃞(1)10.8cm、(2)2と4分の1

5⃞(1)6:1(2)16:9(3)49:31

6⃞(1)1640通り[易] (2)4026[易] (3)36通り[やや難]

 

 

東邦大東邦の公式サイトより、推薦の受験結果も載せておきます。

市川中2022年の過去問(算数)

問題はこちらにあります。
解答はこちらにあります。
市川中の公式入試情報ページはこちら。

2022年受験の平均点

算数の平均点は55でした。2021年が難しすぎたので予想通り、揺り戻しがありましたが、平均点を上げすぎなかったのはさすがでした。

 

5⃞の解説

2022年の市川の算数が、2021年よりも易化したとはいえ、この問題はかなり手応えのあるものになっています。ただし理不尽な問題ではなく、「とにかくやってみる」という、一番大切な能力を正しく問う良問になっています。

(1) 難易度1。『超かんたん』。合格するためには必ず解かねばならない問題。問題のルールを理解して、やってみるだけなので、小学校3年生くらいでもできる。時間を使い果たして、この問題を解けないのはあまりにももったいない。

(2) 難易度3。『難しい』。(1)がとても簡単で、(3)がとても難しいために、この(2)で合否が分かれる。一見して100まで試すことはできないと分かるので、何かしらの法則を見つけないといけない。(1)を解くときに、(2)の導入になっていることを意識していることが大切。1の位に注目すれば、1の位が1~9,0の10通りを試せば良いとわかる。その10通りを試していくときも、できるだけシンプルにきれいに仕上げることでミスを減らすことができる。

(3) 難易度5。『超きつい』。2022年度の市川の算数で最も難しい問題。算数が得意な生徒向け。よほど自信がなければ、他の問題に時間を割いた方が良い。

(1)

(2)

(3)

市川入試2022年

今日(2022年1月20日)は市川の入試です。今、海浜幕張駅近くのスターバックスにいますが、お子様を幕張メッセまで送り試験終了まで時間を潰しているであろうお母様方でいっぱいです。いつもはガラガラでゆっくり仕事ができるのですが・・・

待っている間、受験雑誌を読んでいる方、何かノートにまとめておられる方、受験関連の書類を書いている方、スマホを見ているだけの方と色々ですね。皆さん心の中は心配でいっぱいだと思います。

僕も市川を受験する生徒を指導しているので、合格発表まで落ち着かない気持ちです。ここ数週間、市川の過去問対策を集中的に行なっていたのですが、やはり市川は面白い学校ですね。以下の問題(2021年第1回算数5⃞)を見てください。

一見して決まりきった定型の問題でないことが分かります。これなどは文章をよく読んで1つ1つ検証していけば解けますね。解くのに時間がかかりすぎますが、まあよい問題でしょう。

次の問題(2021年第1回算数2⃞)などはかなりまずいです。

明らかに難しすぎですね。しかも2⃞なので、ここで引っ掛かってしまうと、後ろの問題が解けずに大変な目にあいます。生徒に対しては、こうした問題はとばすように言いましたが、『これはヤバい問題だ』と気付くには、まずある程度の実力やコツが必要になります。直前期は僕の目の前で過去問を解いてもらうことが多いのですが、時間配分やとばす問題などの指導も重要な要素になります。

ちなみに市川の2021年の第1回算数は受験者平均点が32.9点でした。これはいけません。平均点が低いと一問の重みが大きくなりすぎて、運の要素が高まり、受験者の実力を上手く測ることができなくなります。大学受験の共通試験の数学が難しすぎたことが問題になっていますが、平均点は60~70点前後でないと良くないのは勉強を教えていれば、当然分かるはずのことなのですが、市川の先生方は経験が浅いのか、テストを受ける生徒のレベルが分かっていないのかどちらかですね。これは共通テストを作った先生も同様です。これはさすがに反省したでしょうから、今年の市川の算数と、来年の共通テストの数学は易化するでしょう。

ただ僕はこういった問題から、市川の先生達の気合いを感じています。決まりきった問題、塾のテキストを読んで作ったんじゃないのか?と疑われるような問題、外部の業者に委託したような問題を出題する学校が多い中、市川の先生達は明らかに頭を捻って、工夫して問題を作っています。解いていて先生達の勢いやメッセージ性が伝わってきますし、算数の面白さが感じられます。

こうした問題に対応するためには、4,5年から思考力・応用問題にチャレンジする癖がついていないと難しいですね。SAPIXで言うならば、塾で教わった解法を使って★1、★2レベルのみを解いているようでは、市川の問題は解けるようにならないです。面倒でも【頭脳トレーニング】や【入試問題に挑戦】にチャレンジしてみないといけませんね。解法を覚えて適用するだけの勉強ではダメだということです。

一方で、東邦大東邦は本当にスタンダードな問題で、完成度は高いですが面白味にかけますし、決まった解法を高いレベルで使いこなせれば得点できるイメージです。秀英は読解重視にシフトし過ぎている気がしますが、作問の努力・工夫は感じられます。もちろん渋幕は総合的にレベルが高いです。

こうした学校の過去問演習をしている中で、今年の生徒が「市川の問題は面白いし自分に合っている。市川・東邦大東邦・秀英のどこでもよいと思っていたが、市川が良いと思うようになった」と言っていました。このように感じさせる問題はやはり素晴らしいと思いますし、受験問題から学校からのメッセージを感じられるくらい勉強が進んでいるのだと感心しました。

僕自身、東大の過去問と早慶の過去問に取り組んでいた時期、問題を作成している人の知的レベルに歴然たる差を感じ、どうしても東大に行きたいと思うようになりました。入試問題というのは、単に生徒のレベルを測るだけのものではないんですね。多くの生徒が過去問で勉強するのですから、そうした生徒に対するメッセージになるわけです。特に上位校の入試問題やほぼ全員が受ける共通テストのような問題は、その後の受験や教育そのものを決定付けるほどのインパクトがあります。

いずれにしてもここからの3日間、受験が続く生徒が多いと思いますが、無理なく頑張ってもらいたいです。家では頭を酷使するような問題は解かず、暗記もののチェックをして、ゆっくり休むのがよいと思います。

 

 

指導例:2022年度中学入試:東邦大東邦推薦入試合格

A君は5年生の終わりに指導の依頼を受けた生徒でした。以後1年ほどの指導で東邦大東邦の推薦入試に合格し、2022年度の入試(入試自体は2021年12月)の合格者第一号になりました。

2020年にコロナの影響で塾の授業がオンラインになり、毎回の小テスト類が行われなくなる中で、A君はペースを大きく崩したそうです。その間の半年分の知識がスッポリ抜け落ちた状態で、6年生になりました。偏差値も40台前半に落ちていました。平常授業に戻った塾に復帰し、勉強を軌道に乗せ、満足のいく中学に合格したいというご希望で僕に依頼を頂きました。

A君は理数系が苦手だったので、最初は算数を指導しました。塾の成績は3歩進んで2歩戻るといった感じではありましたが、夏に算数の偏差値が50くらいに落ち着いたので、以降は理科を中心に指導しました。

直前1~2ヶ月は東邦大東邦の過去問を解きました。過去問演習では一度も合格点に到達できなかったのですが、僕は合格の可能性を感じていました。A君は自分で考える力を持った生徒だったので、知識や演習量で決まる問題ではなく、読解力や思考力が問われる問題が多く出題されれば、逆転できると思っていました。

実際に今年(2021年12月)の入試は例年よりも合格点が高い、難し目の問題であったため、A君に有利に働きました。東邦大東邦の推薦入試に失敗する可能性を踏まえて、東邦大東邦の前期の過去問(推薦入試より難しい問題)演習をしていたことも、奏効しました。

結果的にA君の能力が元々高かったために合格をもらえたのですが、入試に必要な知識のうち相当な量が抜け落ちていたために苦労しました。一般的に半年分の知識が抜けていると、取り返すのはほとんど不可能に近いです。半年分を1年で取り戻すのは1.5倍の勉強量が必要ですが、受験生は誰もが限界まで勉強しているために、1.5倍の勉強量は数字以上の難しさがあります。勉強量が増えれば集中力も落ちますし、そもそも足りない知識で6年生の塾の授業を受けることで、5年の復習どころか6年の授業についていけなくなる場合が多いです。

ご両親がお忙しく、平日は自分で勉強しなければいけなかったため、家庭学習のマネージメントに苦戦しているようでしたが、A君は塾の宿題は絶対に提出するというこだわりがあったために、1人でもある程度のクオリティで勉強できました。一方、塾の宿題以外は勉強したがらないという弱点があり、自分の苦手な範囲を工夫して勉強するという姿勢に欠けていました。勉強内容の理解というよりも「宿題を提出すればオッケー!」「塾のクラスを上げたい」などという気持ちが先に立っていたんですね。直前期には「塾の成績とか、塾の宿題はもう気にしなくていいから、受験で出そうな問題と苦手な問題を解けるようになりなさい!」と繰り返し指導していました。

偏差値的にも足りず、過去問演習でも合格点に達しなかった中で、綱渡りの受験となりました。推薦で不合格であれば、一般入試の市川・秀英・東邦大東邦も苦戦したと思われます。一方で稲毛は過去問演習でも合格点を取れていました。

いずれにしても、依頼をお受けした時から、ベイタウン私立4天王(と僕が勝手に呼んでいる)の市川・秀英・東邦大東邦・渋幕のどこかに入学できれば躍進だと考えていたので、本人もそうした方向に納得し、最短で合格できたのはとてもよかったです。1年ほどの指導中には様々な四苦八苦・試行錯誤があったのですが、終わってみればこれ以上ない流れで指導できたのではないかと満足しています。