2025年大学入試 生徒の合格⑤  法政・慶応・学習院・國學院・日大

今年は大学入試の生徒が3人いる年になりました。

大学入試指導で難しいのは、大学生は「本来自分で勉強できるはずだ」という思い込みが本人にもご両親にもある所です。確かに自分で勉強をしないと伸びない年齢であるのは間違いありません。にもかかわらず、成績が伸び悩み、受験の方向性に迷いを感じる生徒が多いのは、「本来」できるはずの「自分で勉強」するということが実際はできないからです。

最近の高校生や予備校生は受験情報もSNSで収集します。良い問題集や今やらねばならない勉強についても、ぼんやりと分かっています。問題なのは、それに自信を持つことと、地道な勉強を半年〜1年というスパンで継続できないことです。

今年の生徒は全員英語(と国語)を教えていましたが、ある程度以上の学校(いわゆるMARCH以上)で合否を分けるのは単語力です。

もちろん英単語こそ、「自分で勉強」できることですし、「自分で勉強」しないと覚えられません。ですが、毎週範囲を指定し、ある程度のプレッシャーを感じながら小テストを受ける、というのを1年続けるというのは難しいことです。英単語が課題だと何年も言いながら、継続的に努力せず、「できない。どうしよう」「よい単語帳はないか」などと悩み続けている生徒がほとんどです。

英文法や長文読解、リスニングについても全く同じことが言えます。どれも定期的に決まった量をこなすことが大切なのですが、継続的に努力できなかったり、最初から難しいことをやったり、解決できない問題にぶつかって嫌気がさして挫折しがちです。特にリスニングは毎日30分程度英語を聴き続けることが重要ですが、手を付けるハードルが高く、実際にできている生徒はあまりいません。

結局、「本来」「自分でできる勉強」を、長いスパンで管理・実行できている高校生はほとんどいません。大学受験の家庭教師は、1つ1つの問題の解説はもちろんですが、勉強内容全体をプロデュースして並走してサポートすることが大切だと思っています。これは大人でも全く同じで、例えばダイエットや筋トレなどで、やるべきことは分かっていても案外一人では継続できないもので、トレーナーに依頼することで捗ることがあります。

以下は今年の生徒3人の指導内容になります。

今年法政大学・学習院・國學院・日本大学などに合格したA君は、小学6年生から指導していました。全部で7年に渡って指導したことになります。途中でオンラインゲームに嵌ったり、学校が嫌になってしまったりして、必要な勉強内容に1年分の穴が空いてしまいました。高校3年生になって、一念発起して本腰を入れて勉強するようになりました。

通っていた塾の勧めに応じてたくさんの映像授業講座を取ろうとしていたのですが、僕からはとにかく口座数を減らす・基礎からやるということを勧めました。塾の映像授業は有名講師が担当しており、「楽しく」「分かりやすい」です。だからこそエンタメ感覚で多く受講できますし、授業を受けただけで分かった気になり、たくさん勉強した気になってしまいます。多くの塾でその欠点を補うために小テストを課したり、アプリで達成度を確認したりしていますが、クオリティに疑問のあるものばかりです。ちゃんとした講師が校舎におらず、大学生のチューターに質問できるシステムになっていることが多いですが、やはり素人といった指導内容になっています。

僕は、中学受験でも大学受験でも塾は行った方が良いという考えですが、自分の勉強時間を確保し、効率的な勉強法を確立することが第一だと思っています。

A君は僕との授業は週3回で国語と英語を勉強しました。国語は古文単語、英語は英単語を徹底的にやりました。古文単語はほぼ0から、英単語は中学レベルも怪しかったのですが、毎回100単語ほどテストし、できなかったものは復習することで、最後には古文単語はコンプリート、英語は英検準一級レベルに到達しました。本来、読解力や思考力が優れている生徒なので、単語ができることで、文法が曖昧でも選択問題ならほとんど正解できるようになりました。

英語長文・古文の読解も毎回一文を読むようにしました。文法・文構造が曖昧なまま、全体の意味から予測するような解き方が多かったのですが、「テスト本番はそれでもよいが、勉強方法としては意味がない」と伝え、最初は時間がかかってもよいから、曖昧な部分を残さないように指導しました。

古文はやはり覚える内容が少なく、早めに合格点が取れるようになったので、英語だけで週3の指導に移行しました。英語も最初は関係代名詞のかかり方や並立関係などが全く見えていなかったのですが、徐々に分析的に読めるようになり、共通テストも9割ほど取れました。

明治大学に合格したB君は、小学6年生から不定期に指導していた生徒でした。中学受験である程度の難関中に進学し、中高では部活を頑張っていたので、定期テストなどで苦戦しがちでした。どんな学校でも、学校のカリキュラムを大切にして、真ん中以上の成績でいることが大切だと思っています。

部活中心の生活を送っていたB君は、高校3年生に入るまで、大学受験をリアルに考えられないようでした。本当に大学は必要か、勉強ばかりはカッコ悪い、自分は(いわゆる)Fラン大学にしかいけないのではないか、といったモヤモヤの中にいるようでした。

僕が伝えたのは、「今の世の中でも良い大学に行くことには大きな意味がある」「部活をいくら頑張ってもプロにならない限りは食べていくことはできない(精神的な糧にはなるかもしれないが)」という現実的な話でした。また僕はB君の能力の高さを知っていたので、「十分に難関校に合格できる」ということも伝えました。

慶応大学に合格したC君は浪人生でした。C君も英語を指導しました。C君は悩みがはっきり2点に絞られていました。「単語が難しく、予測して補っても、その予測が当たっている場合と間違っている場合があって安定しない」「解答時間が足りない」という2点です。

C君に指導したのは、単語をもっと覚えるようにということと、リアルな英文に触れなさいということでした。早慶レベルになると、受験用に作られた(単語のレベルを高校で習うものに限定した)問題ではなく、実際にネイティブが読む文章が出題されます。そうした問題を普段から読むことが肝心で、CNNなどのニュースで時事やサイエンスの記事を一緒に読みました。そしてどんなに難しい英単語であっても、出てきたものは一般的にネイティブが知っていると思われている単語なのだから、全て覚えなさいと伝えました。実際難関校の英単語は英単語帳のレベルを超えています。もちろんB君は基本の文法と英単語が完成していたので、それを踏まえての指導でした。

英単語を予測しながら読むと、分からない単語が出てくるたびに前後の文脈を読み直す必要が出てきます。読みの流れが断ち切られ、文章全体の論旨が整理しにくくなりますし、時間がかかることで、設問を解く頃には内容を忘れているといった悪影響が出ます。専門用語以外の単語を全て知っているというのが最適解であるのは言うまでもありません。

リアルなネイティブの文章は文構造が複雑で、ある程度の背景理解が必要になることがあるので、一人で読み進めるのはハードルが高いのですが、一緒に読むことで怖さがなくなり、C君は自分でも隙間時間にスマホで英文ニュースを読めるようになりました。

大学受験はメンタル面と継続性が課題になります。この年齢になるとご両親は、勉強内容はもちろん、勉強の進め方についても口出しできなくなります。「本来自分でできるはずの勉強」を僕と一緒に進めることで、安心して・地道に・王道の勉強を進められるように指導しています。

2025年入試 生徒の合格④ 昭和秀英・頌栄・稲毛国際・専修大松戸

昭和秀英・頌栄・稲毛国際・専修大松戸に合格したEさんは4年生後半からの指導でした。

読書が大好きで、当時僕が読んでいたトルストイに自分もチャレンジしてみるなど、高いレベルの大人の文章に親しんでおり、国語は苦労していませんでした。一方、算数が苦手でSAPIX偏差値でなかなか50に届かず30~40くらいのこともありました。

僕の指導時間には算数を中心に勉強し、毎週の塾のテキストを一緒に解きました。基本的にはSAPIXのデイリーサピックスの簡単な問題から取り組み、難易度の高いものは割愛し、塾のクラスで指定されたものを解きました。理科はご家庭での自習任せにしていたところ、物理・化学の計算問題(てこや浮力)で基礎が抜けてしまい、ほとんど勘で答案を埋めていることに気が付き、一時は理科だけの指導が続くこともありました。その際は、浮力ならば浮力の初出のテキストから解き直しました。

なかなか算数・理科の偏差値は振いませんでしたが、決定的に脱落することがないように食らいつく、というのが目標となりました。

6年生の冬あたりから、急に大人びて、勉強態度もポジティブになりました。加えて、これまでの苦労が何だったのだろうと思えるくらいに、理系の問題に対する理解が深まりました。それまでに個別に暗記していた内容が最後になってようやくつながり始めたという感覚でした。

稲毛国際の入試については、志願理由書にアドバイスし、記述問題の添削をしました。もともと国語力があるので、長い文を書くことに抵抗はなかったのですが、「老人に席を譲るかどうかは状況による」などといった哲学的・論理的すぎて、頭の硬い先生が採点したら減点されかねない内容になることがあったので、「小学生らしく」「シンプルで」「(つまらなくてよいから)誰にも減点のしようのない」文を書くように指導しました。

1月の千葉受験がふるわず、都内の頌栄にチャレンジし合格しました。最後の秀英の2次までトライして、合格をもぎとってくれました。SAPIX偏差値としては開きがあったのですが、受験間際の成長を見ていて可能性が十分にあると思っていました。

5~6年のテキスト・模試の問題がどんどん難しくなっていく時期に、苦手科目の成績を上げるというのはとても難しいものです。そこで諦めてしまうお子様(というよりご両親)が多いように思います。偏差値の低い子はどんどん塾をやめていきますし、誰もが必死で勉強しているのですから、普通にしていれば苦手科目の偏差値は下がっていきます。そこで「上がらないからやめる!」と見切りをつけたり、勉強を無理強いして生徒を潰してしまうのではなく、キープでもよい、あるいは下げ幅を抑えるよう無理のないギリギリの範囲で堪えていれば、最後に必ずチャンスが巡ってきます。

実際、SAPIXの6年生のテストやテキストは、最難関校を受ける生徒向けの問題が多く含まれています。そうした難問にとらわれて混乱するよりも、今いるクラスで指定されたものをしっかりやることが大切です。偏差値55くらいまでの学校であれば、基礎トレと通常テキストの標準レベル程度で十分なことが多いです。

2025年入試 生徒の合格③ 女子学院・市川・東邦大東邦・秀英

女子学院・市川・東邦大東邦・秀英に合格したDさんは、5年の夏頃からの指導でした。

もともと能力が高く、SAPIXで60くらいの偏差値を取っていたのですが、5年生の前半に勉強時間が減り、偏差値が50代前半まで落ち込みました。外で思い切り遊ぶのが好きな子でしたが、塾のない友人の中で自分だけが帰って勉強しなければならないフラストレーションがあったのだと思います。

SAPIXの宿題もうまくこなせず、テストもその場しのぎになっていたようなので、まずはその立て直しをしてもらいました。苦手の国語は僕と一緒に毎週の記述の宿題(国語Bのテキスト)をし、算数も一通り毎週の内容をチェックしました。塾のマンスリー・組み分け対策もして、波はありつつもおおむね偏差値60くらいに戻りました。

その後、成績が下がると危機感からか勉強時間が増えるものの、成績が上がるとまた遊びたい熱が高まって、一進一退といった成績が続きました。しかしもともと能力が高い上に、良く遊ぶ子の方が最後に伸びることが多いので、それほど心配はしていませんでした。

6年から週2回2時間ずつの指導に増やして頂き、1回は国語・1回は算数というのを基本として、毎週の塾の教材をこなしていきました。SAPIXの通常授業のテキストに加えて、SSや土特の教材が増えてくると、全部をフォローすることはできないので、自宅学習で理解できなかった問題をまとめておいてくれて、僕の授業で解決するという形式になり、理科の質問も増えました。

家庭学習の際、分からない問題があると気になってイライラしてしまい、先に進めなくなることもあったようなので、ちょっと考えて分からないものは深追いせず僕との授業まで残しておくように伝えました。

受験直前期は過去問やSAPIXの志望校対策プリントを指導することが多くなりました。最後は算数2:理科2:国語1くらいの割合の勉強になっていました。

市川までは問題なく合格できるだろうと思っていました。実際に市川に合格をもらい、ひとまず安心しましたが、千葉受験が終わっても勉強を続けてくれました。指導開始から一貫して国語に苦労しましたが、女子学院の問題とは相性が良く、無事合格してくれました。

活発に遊ぶ子の方が、最後に伸びやすいというのは、長年家庭教師をしていて実感しています。本来小学生は5,6年生であっても外で思い切り遊ぶべきです。友人関係も大切です。ずっと勉強漬けにしても成績は伸びません。とはいえ、決定的に勉強内容に穴が空いてしまっては、どんなに優秀な子でも難関校の問題に対応できる学力を積み上げていくことができません。またストレス発散といっても、Youtubeを見続けるなどは論外です。その辺りのバランスをうまく取ることが、中学受験の一つの課題になると思います。

2025年入試 生徒の合格② 開成・渋幕・市川

今年は受験生の指導が多い年でした。

短期間の生徒を含めれば12人にとなり、僕の指導歴の中でも最も多かったかもしれません。また女の子の生徒が多い年でもありました。

長期的に指導した生徒を中心に何人かご紹介するつもりですが、このポストではA君(開成・渋幕・市川合格)について書き留めます。

元々都内で指導していたご縁から、今もご紹介を頂くことがあります。A君は都内のSAPIXの大規模校に通う生徒でした。アルファ3前後を行き来しており、アルファ1になかなか上がれないという状況で5年生の夏にご依頼を頂きました。

算数は天才的な閃きを見せることがありました。テクニックに頼りすぎて、地道な検証が苦手ではありましたが、総じてSAPIX偏差値65以上をキープしており、算数オリンピックにもチャレンジしていたので、特に問題はありませんでした。

とにかく国語が苦手で、文章を読む楽しさを感じられないようでした。基本的には勤勉な子なので、ご両親に指定された本は読むのですが、熱中はできず、国語の点数にもつながりませんでした。

理科や社会はエクセルに暗記項目を自分でまとめており、その作業が好きなせいか、高いレベルを維持していましたが、読解力・応用力が求められる場面で失点することがありました。

自然と、僕との授業は国語が中心となりました(たまに理科の難しい問題や算数オリンピックの問題を一緒に解くこともありましたが)。理系と文系に分けることに意味があるとすれば、ご両親もA君もガチガチの理系脳で、数式のようなシンプルな論理で国語の問題も解けると信じているようでした。

本来国語が得意な子はまず語彙が豊富で、話題・概念・状況・感情のストックも豊富なのだということを伝えました。知らない言葉で書かれた、知らない分野の文章は、いくら頭の良い子でも解けるはずがありません。

記述問題に関しては、関係ありそうな部分を抜き出しているだけで、何を問われているかをしっかり掴もうとしておらず、何を答えるべきかも定まっていない様子でした。一度「論理的に解かなきゃ」という考え方をリセットして、読んだことの意味をとらえ、物語を楽しみ、聞かれたこと(設問)にまっすぐ答えることを意識してもらうようにしました。当然、設問の絞り方や記述の書き方のテクニックについても無駄ではなく、受験が近づくのに合わせて、徐々に伝えていきました。

国語の調子が良い時にはアルファ1に上がれるようになりましたが、最後までアルファ1~4を行き来しつつ、若干の不安を残した状態で受験となりましたが、渋幕と開成に合格してくれました。やはり圧倒的に算数ができるというのは、中学受験で圧倒的なアドバンテージだと再認識しました。入試問題の自己採点も一緒にしましたが、国語の記述も的外れなことは書いておらず、無難にまとめられていました。筑駒は残念でしたが、筑駒はオールラウンダーでなければやはり難しいようです。

国語の勉強は成果が見えづらく、SAPIX5~6年で問題が難しくなっていく中で成績をキープするだけでも難しいので、やっても無駄と考えて「国語を捨てて」しまう子が多いです。A君(とご両親)に関しては、苦手でも国語から逃げなかったことが勝因だったように思います。

具体的は毎週の授業としては、SAPIXの国語Bの教材(記述対策)を一緒に解いて、添削・解き直しをしました。またSAPIXのテスト前には、これまでのテスト傾向から僕が問題を用意して対策をしました。読書に関しては、今読んでいるものについて、僕もできるだけ読むようにして、内容について話し合いました。6年の夏以降は過去問を中心にたくさん問題を解きました。

2025年入試 生徒の合格① 東邦大東邦(推薦)

東邦大東邦の推薦入試が終わりました。僕の生徒も1人合格者が出ました。

東邦大推薦に関しては、『推薦』であるのに、普通に前期で受験するよりも難しい印象です。『早く受験を終わらせたい』あるいは『家から東邦大東邦が近い』などの理由で、市川以上に合格する力を持っている生徒が受験してきます。

推薦であればもしかしたら楽に受かるかも、という甘い気持ちでいる生徒が今でも多く受験します。そのせいで倍率が跳ね上がっていますが、やる事をしっかりやっている生徒であれば恐れることはないと思います。

今年の問題を見た所、国語は比較的簡単だと感じました。漢字・知識がほぼないので、読書をしていない生徒でも選択肢の間違い探しのような作業が得意であれば勝負できる内容です。国語の問題のレベルが渋幕・市川・秀英と比べて頭抜けて低く、理数系重視の学校とはいえ東邦大東邦の今後が心配です。

算数は難し目だったでしょうか。やはり東邦大東邦前期に余裕を持って合格する生徒でないと、高得点は難しい印象です。

今回合格した僕の生徒は、兄が東邦大東邦に通っており、家も近い事からほぼ東邦一本の受験でした。算数は好きで進んで勉強するのですが、国語と社会が大嫌いだということで、それを一緒に勉強しました。

国語と社会は机に向かって勉強しているようでも、テキストを眺めているだけで何もしていないという状況だったので、国語は過去問を、社会はテキストを音読してもらってから問題を解きました。今回の推薦入試では選択肢が選びやすかったこともあり、国語で算数よりも高得点を取れたようで無事合格しました。

音読の作業が入るだけで、勉強に軸ができます。最近は音読の価値を過小評価する風潮にありますが、国語社会が苦手な生徒にはオススメします。

算数や理科もスポットで指導しましたが、推薦だからといって特別な偏った勉強で楽をしようとするのではなく、塾のカリキュラムを真っ当に・穴がないように理解することが肝心だと繰り返し伝えました。

今の5年生でも東邦大の推薦を目指している生徒は多いと思います。確かに東邦大東邦の推薦入試は、記述がなく・合格者も少ない事から、運要素は確かに高いかもしれません。しかし基本が出来ていない生徒が合格することは絶対にあり得ないので、射倖心に捉われずきめ細やかで真っ当な勉強を進めてもらいたいです。

受験間際の指導・来年の生徒募集

今年も受験が迫ってきました。このサイトの更新は滞っていますが、日々指導に駆け回っています。

例年通り、渋幕・市川・東邦大東邦・昭和秀英・稲毛国際の指導が中心となっています。これらの学校には毎年合格者を出しているので、今年も志望校合格の助けとなるように日々指導しています。

千葉の中学受験に加え、渋幕を目指す都内の生徒をオンラインで教えたり、ベイタウンに住む大学受験の生徒を指導しています。

忙しすぎて夏以降は新規の生徒をお断りしていましたが、塾の年度切り替えとなる2月からの生徒を募集いたします。4月以降のお申し込みはなかなかお受け出来ないので、SAPIXなどの塾のクラス上げから受験まで並走する家庭教師をお探しの方は、2月までにひとまずご連絡ください。授業枠を確保した上で、体験授業後に継続するかを決めて頂いて結構です。

 

今年(2024年1~2月)の合格実績

昨年の合格状況を記事にする間もなく、今年の入試が終わってしまいました。詳細に書くといつまでも完成しない可能性があるので、ひとまず今年の合格状況をざっと記録しておきます。今年は優秀な生徒が多い年でした。

  • A君 開成・渋幕・市川に合格
  • B君 麻布・東邦大東邦(前期)・秀英(午後)に合格
  • C君 栄東・芝に合格
  • Dさん 市川・秀英(1回)・稲毛国際に合格
  • E君 早稲田中(2回)に合格
  • F君 武蔵中に合格
  • G君 名大中野・稲毛国際・専修大松戸・茗溪に合格

A君・B君・E君・F君は都内(オンライン)の生徒です。F君・G君は直前からの指導あるいは途中までの指導になりました。

ベイタウンと千葉市周辺では、私立の渋幕・市川・東邦大・秀英に満遍なく合格が貰えたのは良かったと思っています。また人気の高い稲毛国際にも2人合格を貰えました。こちらはいずれも私立を目指してバリバリやっていた子が稲毛国際にも合格を貰えたという形で、公立とはいえ一筋縄ではいかないという印象が強まっています。

長く教えていたA君の指導が開成合格という良い形で一区切り付いたことにホッとしていますが、最後はやることがなくなって、「早く受験日が来て欲しい」と言っていたことが印象的でした。

B君の麻布合格は今年一番のサプライズでした。指導を中断していて、偏差値も平均程度に落ち込んでいたのですが、夏の指導再開から本人の爆発的な集中力で合格を勝ち取りました。

Dさんは塾で苦手な算数の難しい内容を詰め込まれて自信をなくしていたので、不必要な勉強をセーブし、基礎的な内容に制限して成功した例でした。

今年は難関校合格も出ましたが、生徒の資質・努力・環境による所が大きく、毎年こうはいかないのが現実です。ただ最難関校でなくとも、それぞれの生徒が涙ぐましい努力をして、それぞれの結果を受け止めて新しいステージに進んでいく姿は、僕にとって毎年のことではありますが、嬉しく清々しく寂しいものです。海浜幕張ではSAPIXの先生方も総入れ替えといった中、来年どうなるのか不安もありますが、引き続き家庭教師として力の及ぶ範囲で頑張っていきます。

今年2月からの授業枠はあと1つとなっています。夏以降の依頼は毎年ほとんどお断りしている状況です。直前期でできることは限られますので、志望校まで偏差値が離れている方は早めにご相談ください。

東邦大東邦 推薦入試 算数 解答 2023年12月(2024年度)

*取り急ぎ解いたものになります。間違いあればご指摘ください。

*推薦にしてはやや難し目で算数が得意な子が有利になった年かと思われます。

*難易度を[易][普通][やや難][難]の順で付けました。やや難まで解ければよいです。

1⃞

(1) 10[易]

(2) 53[易]

(3) 1/6(6分の1)[易]

2⃞

(1) 木曜日[普]

(2) 500[やや難]

(3) 32[普]

(4) 5分後[普]

3⃞

(1) 74/35(2と35分の4)[易]

(2) 2[普]

4⃞

(1) 5:2[普]

(2) 25㎠[やや難]

(3) 16:19[やや難]

5⃞

(1) 1710円[易]

(2) 57/50(1と50分の7)(1.14)倍[普]

(3) 14%[難]

6⃞

(1) 2.4cm[易]

(2) 30.144㎤[やや難]

(3) 52.752㎤[難]

 

 

 

2023年入試の結果① A君

2023年の受験が終わって半年経ちました。

指導が詰まってサイトの更新もままならない日が続いており、指導・合格記録を書くのが難しいのですが、そろそろ進めていきます。

受験直前の短期指導も含め、今年は千葉で受験をした生徒が6人いました(その他都内の生徒がいます)。

A君は今年唯一の都内在住の生徒で、開成・渋幕に合格しました。この生徒は元々優秀でSAPIXで上位をキープする生徒だったので、順当な合格でした。

4年の途中から指導し、SAPIXの授業の算数の分からない所(応用問題・入試問題に挑戦・頭脳トレーニングなど)のみを一緒に解きました。SAPIX偏差値60~72くらいの場合は、基本的な問題は塾での授業と自分の勉強でこなせます。難しい問題も時間を掛ければ自分でできるはずですが、分からない問題が出てきた時に、複雑な解説を読み解いたり、動画を見たり、残しておいて質問教室に行ったりというのはどうにも効率が悪いです。A君はSAPIXの教材を隅々まで解いて、消化できていないものは繰り返し解く子だったので、いつも勉強時間が不足していました。そうした状況の中、難しい問題は最初から手をつけないでおいて、僕が指導に行った時間に一緒に解き、出来なければその場で解説してその場で完結させるという形に落ち着きました。

余裕のある時期には算数オリンピックの問題を解きました。算数オリンピックの予選を突破し、ファイナルでも優秀な成績を収めました。下の画像は今年の生徒のものですが、予選を突破すると以下のような重厚感のあるファイルと少し安っぽい認定証が貰えます。アルファでもトップクラスの子には、忙しい時間の中でも算数オリンピックにチャレンジすることをおすすめしています。

理科と社会は苦手なものが出てきた時のみ、範囲を絞って一緒に勉強しました。国語に関しては、指導時間が限られていたこともあり、読書のアドバイスが中心になりました。もともと読書習慣がなく、塾のテキストを読むだけだったので、それでは入試に出題される格式の高い文には対応できないと伝え、おすすめの中から選んで読んでもらうようにしました。

基本的には塾と家庭での勉強で完結している生徒に、さらに何を与えられるかという指導になりましたが、生徒と週2時間の勉強を続ける中で

  • 難しい問題をその場で解説することで効率化
  • 算数オリンピックなど塾を超える内容を指導
  • 読書のアドバイス
  • 苦手な範囲を見つけて集中的に解決

というスタイルが確立されました。

1月に順当に市川・渋幕が合格していたことで、2月は安心して開成に臨むことができました。

渋幕のレベルがどんどん上がっているので、渋幕さえ合格していれば、開成受験でたまたま調子が悪く不合格でも、受験全体として満足してよいと思います。ただしA君の場合は鉄緑会に通うことを決めていたので、開成に合格できたことは、通塾時間の短縮という観点から大きな意味がありました。

東邦大東邦推薦の算数2023年度入試の解答

東邦大東邦の推薦入試がありました。僕の生徒では1人の合格者が出ました。例年通り倍率が高く、なかなか厳しい入試でした。国語の難易度が高く(答えのはっきりしない・本質的でない問題も多く)、国語に振り回された入試になったように思いました。

理科と算数については、全部解くくらいの気持ちが必要になりますね。特に算数は問題の意図が分からないということも少ないので、圧倒的な実力があれば運に左右されにくいです。

既に解答をアップしているサイトもあるかもしれませんが、以下に解答を載せておきます。難易度を易<普通<やや難<難で示しておきます。[易]と[普通]を解ければよいと思って下さい。

1⃞(1)5分の2、(2)4分の3、(3)4.1

2⃞(1)42.6km、(2)18g、(3)180円、(4)0.5点国語が高い

3⃞(1)1520m、(2)80m/分、(3)12分40秒

4⃞(1)10.8cm、(2)2と4分の1

5⃞(1)6:1(2)16:9(3)49:31

6⃞(1)1640通り[易] (2)4026[易] (3)36通り[やや難]

 

 

東邦大東邦の公式サイトより、推薦の受験結果も載せておきます。